よりーねちゃんの弟がブログを作った。
そしてよりーねちゃんは彼に依頼され、上記のタイトルロゴを作成した。
よりーねちゃんの作ったイラストや、弟がどんな人物なのか気になるようであれば是非下記リンクから訪問してほしい。
我が弟ながらなかなか面白いキャラだと思う。
彼がブログを作り始めたのは、よりーねちゃんもブログを作ろうかどうか迷っている最中の出来事だった。
迷っていた理由は、『これまでに何度もブログを作っては失敗してきて、そのたびに二度とブログなんて……』と思っていたからだ。
やれエディタが使いづらい、いまいちアクセスが伸びない、どうせ誰も読んでいないのなら書いても仕方ない……よくある挫折理由である。
しかし、『山口県を独自の目線で楽しむブログを書きたい』『自分の創作したものをみんなに知ってもらいたい』『山口にはこんなストレンジャーがいる』というのをブログに綴ってみたい気持ちが燻ぶっていたのも確かだ。我ながら自己顕示欲と承認欲求にまみれている。
そんな燻ぶる思いに火をつけたのは弟の『姉ちゃんも一緒にブログやろうや』という言葉だった。
よりーねちゃんはこの時はまだ『まあ、自粛で実家にいる間くらい付き合ってあげよう』という気持ちでしかなかった。
しかし彼の本気度はよりーねちゃんの想定を超えていた。
彼は独自ドメインを取得し、ブログデザインをプロに3万円近く出して依頼し、なんならGoogleアドセンスも取得しようと目論んでいた。
『この子……ガチだ』
よりーねちゃんはちょっと引いた。
毎回記事を2000文字くらいは書かなきゃ、と毎日よりーねちゃんが貸したPCで必死に記事を書いている彼を眺めて、きっと過去のよりーねちゃんのように挫折するぞ、と思いながら見ていた。
しかし彼は毎日Wordに記事を書き溜めては『よし、今日も何文字書いた! 明日は○○の記事を書こう』と楽しそうにしているのだ。
よりーねちゃんは楽しそうなことをしている人がいると、うらやましくなってすぐにやってみたくなる性分なのだ。かなりうずうずした。
さらに、楽しそうなことを『一緒にやろう』と言ってくれる人物がいると、なおその心は燃え上がるのだ。
この時点でよりーねちゃんはかなりブログを再スタートしたいという気持ちが強くなっていた。
とりあえず前に使ってみてはてなブログの使い心地がよかったからはてなブログでやるとして、いつ辞めても大丈夫なようにまた無料プランで、独自ドメインなんて面倒そうだし……などと、『辞めてしまっても大丈夫な程度』を想定して、のんびりと構想を練っていたのだ。
しかし彼は言った。
「お金をかけてしまえばね、意地でも書かなきゃって気持ちになるから俺はお金をかけて、頑張る」
なるほど、それはわかる気がする。
お金を払ったからには、その金額に見合った経験や見返りが発生しないと損になる。
お金をかけてしまえば自分で自分の退路を断てるというわけだ。
よりーねちゃんはいろいろと考えた。
ここで資金を投じてまでブログをやりたいか? 今までさんざん挫折して、そのたびにもう繰り返すまいと思って、また始めて、また辞めて……そんな自分がまたブログを始めて本当に今度は続くのか?
しかし、よりーねちゃんは今自分の本当にやりたいことを模索している最中なのだ。
自分が今本当にやりたいのは、『山口県の創作活動や地域を活性化する力になること』だ。
その小さな第一歩としてブログを書くというのは悪手ではないという気がした。
幸い数日前までのマスク騒動の最中、母親と一緒に布マスクを大量生産した売り上げも入ったことだし、とはてなブログと独自ドメインに巨額のお賽銭をした。
『今度こそ、ちゃんと続きますように』
と。
一抹どころかショベルカー1台分くらいの不安を抱えつつ、よりーねちゃんはブログを始めた。タイトルロゴを作って、よりーねちゃんの画像を作って、記事もぼちぼち書いてと作業を進めていると、弟が
『姉ちゃん、あの丸いよく書きよるへのへのもへじみたいなやつで記事のトップ画像作ってや』
よりーねちゃんは戸惑った。
丸い……へのへのもへじ……よりーねちゃんが落書きなどでよく書く適当キャラ『じょんぬじゃんぬ』のことか。
よりーねちゃんは自分の能力を買われたり、頼られたりするととても嬉しい。
中でもセンスやデザインを褒められたなら尚更テンションが上がる。
早速、自分が独学で身につけた画像編集スキルで依頼されたイラストも仕上げた。
とても楽しい仕事だった。
さらにこのイラストを描きながら、
『自分のブログでこういうイラストを描いて、弟のブログに使ってもらいました』というのをよりーねちゃんのブログで紹介し、弟のブログも紹介する記事を書けば、さらにブログを書くことが楽しくなって、継続の力になるのではないか? と考えた。
『継続は力なり』
ではなく、
『ブログコミュニティは継続の力なり』
同じことを一緒に切磋琢磨しながらやっていける仲間が身近にいることの、なんと素晴らしいことか。
コロナ禍の現在において、よりーねちゃんは創作仲間に会うことも叶わない。
しかしそんな中、一番身近で離れているものの年の近い弟にやる気と希望を貰った。
よりーねちゃんもクリエイターの端くれなので依頼料を請求はしたが、もらったやる気と希望の分を差し引いて、かなりの破格で引き受けた。ココナラのロゴデザインのみで15000円のところをトップ画像7種もつけて3000円だ。我ながらかなりお買い得だと思う。
今世の中は『とにかく金』『金がなければ生きていけない』『金があれば大丈夫』という雰囲気に満ち満ちているが、よりーねちゃんは弟から『金には代えられない、形のない素敵なもの』を受け取った。そんな気がしている。
よりーねちゃんは受け取った『やる気の炎』(昔そんな漫画があったような気がする)をいかに絶やさず、燃やし続けるかできるだけ自らの力で方法を模索しなければならないと思う。
しかしよりーねちゃんは自分一人で頑張るよりも、こうして一緒に走れる仲間がいることで闘志を燃やせるのだと今回知った。
もしもよりーねちゃんを応援してくれる人がいるのならば、よりーねちゃんはもっと頑張ることができるのだ。